お盆

おはぎとぼたもち、どちらをお盆に!?お盆にはぼたもちを供える!?

 

お盆のことを正式には

盂蘭盆会(うらぼんえ)と言います。

お盆には、ご先祖様や亡くなった人たちが

浄土(天国)から地上に戻ってくる

とされています。

ご先祖様の精霊をお迎えし、

供養する期間をお盆と呼びます。

 

お盆におはぎをお供えする意味・

理由についてご紹介していきます。

 

魔除けの効果があるため

小豆には魔除け効果があると言われています。

それは昔から、日本では

赤色に魔除けの効果があると

言い伝えられていたからです。

おはぎの材料である小豆が赤色な事から、

邪気を払う力があるとされています。

 

五穀豊穣の祈願のため

おはぎの材料に使われているもち米には、

五穀豊穣祈願の意味があります。

「五穀」とは

五種類の事を言い、

穀物などの農作物をさしています。

「豊穣」とは作物などが豊かに実る

という意味です。

このことから、五穀豊穣は

作物が豊かに実りますように、

という祈願が込められています。

 

このような効果や願いがあるので、

ご先祖様を供養する際は

おはぎをお供えされるようになりました。

 

春分の日はおはぎとぼたもちどちらを供える?春の彼岸はぼたもちを!

 

春のお彼岸と秋のお彼岸と

二度やってくるお彼岸ですが、

「お餅をあんこで包んだ和菓子」

として一般に知られるおはぎは

春彼岸でお供えするとぼたもちと呼ばれ、

秋彼岸でお供えするとおはぎと呼ばれます。

 

このおはぎとぼたもちは

そもそも同じものだった物を

季節によって名称を変えました。

 

春の彼岸の時期に旬を迎える牡丹の花から、

牡丹餅と書いてぼたもち。

秋の彼岸の時期に旬を迎える萩の花から、

御萩と書いておはぎ、となりました。

 

それが「お餅をあんこで包んだ和菓子」

おはぎと一般的に呼ぶようになりますが、

地域によっておはぎとぼたもちには

区別があったり、和菓子屋さんでも

区別があったりします。

 

最も一般的に知られるのは、

おはぎとぼたもちのあんこが

粒あんかこしあんかという説です。

 

この違いが生まれた原因は

あんこの収穫をするのが秋で、

収穫したてで皮が柔らかいので

粒あんにしておはぎを作ります。

 

一方で、冬を超えて皮が固くなった

小豆を利用して作るぼたもちは、

皮をそのまま使うことができないことから、

皮を剥いでこしあんにしたと言われます。

 

しかし、この違いは多くの

和菓子屋さんでは見られず、

粒あんもこしあんも「おはぎ」として

販売しているのがほとんどです。

 

また、春彼岸の間にぼたもちを販売する

大手の和菓子屋さんでも粒あんもこしあんも

ぼたもちと呼んだりと一定しません。

 

おはぎとぼたもちの由来?同じ食べ物だが秋は萩に、春は牡丹に因む!

 

おはぎとぼたもちは、

それぞれ作る季節に違いがあります。

また、名前もその季節の花の名前に

由来しています。

ぼたもちは江戸時代に春のお彼岸に

食べられていたものです。

 

砂糖は当時は貴重なものだったため、

あんこは塩味で作られていました。

それが江戸時代中期になると、

砂糖の入ったあんこが広まっていきました。

 

一説には、小豆を牡丹の花に見立てたことから、

「ぼたんもち」と呼ばれ、それが「ぼたもち」に

変化したとも言われています。

 

一方のおはぎは、秋のお彼岸に

食べられていました。

秋の七草のひとつである萩の花と

小豆の形状が似ているため、

「おはぎもち」と呼ばれていたのが

「おはぎ」に変化したとされています。

 

まとめ

 

今回は、おはぎとぼたもちについて

お話してきました。

お彼岸は、先祖や故人に思いを

馳せることができる貴重な日です。

春彼岸も秋彼岸も、

基本的な準備は変わりませんが、

お供え物や花を季節に合わせる必要があります。

 

年に2回あるお彼岸は、

1年の中でも季節が穏やかな時期です。

これまであまりお彼岸に参加したことがない方も、

ぜひ家族で墓参りに行ってはいかがでしょうか。