シニアの壺

入浴介助の手順!もしもに備えておきましょう~初心者の方のための解説

 

入浴体を清潔に保てるのはもちろん、

心まですっきりするリフレッシュ効果があります。

ストレスの解消にも役立ちますが、

高齢者の入浴は身体に大きな負担がかかります。

 

また、適切な手順で進めないと、

体調不良を起こしたり、事故につながったりする

可能性もあります。

そこで、正しい入浴介助の手順を

解説していきます。

基本的な入浴介助の手順

  1. 足元からお湯をかける
  2. 髪を洗う
  3. シャワーで石鹸を流す
  4. 上半身を洗う
  5. 下半身を洗う
  6. シャワーで石鹸を流す

厳密に言うと、洗う順番に

「絶対にこうしなければならない」

という細かい決まりはありません。

希望に沿って洗うことが大切ですが、

洗う前に湯温を確認し、

足元からお湯をかけていくといった

正しい手順をふむことで、

転倒などの事故を防ぎ、

肉体的な負担の軽減につなげることができます。

 

入浴介助の注意点~入浴のメリットはたくさん!転倒や血圧には注意を!

 

入浴介助の目的

一つ目は、

身体を清潔にして衛生的な状態を

保つことにあります。

入浴できない状態が続くと、

皮膚に汚れが付着したままになって

細菌感染を招いてしまうリスクが

高まってしまうからです。

 

二つ目は、

精神面や肉体面での

苦痛を和らげたり、緊張をほぐしたり

することです。

入浴によって体が温まり、

血液循環が促されることで関節痛が

緩和されるケースもあります。

お湯につかるとリラックス効果で

気持ちが安らぎ、気分も良くなります。

体臭予防にもつながるので、

本人や周囲の人が快適な生活を

送るうえでも役立ちます。

 

しかし、入浴には転倒のリスクが伴います。

それにより、意識喪失などを

招く可能性もあります。

そのため、入浴介助は専門的な

介護スキルが要求される業務といえます。

 

高齢者は体力が衰えている場合も多いので、

入浴する際には細心の注意が必要になります。

事前のバイタルチェックに加え、

脱衣所や浴室が安全な状態になっているかを

確認することも大切です。

 

体を洗う際にも、洗う順番や

洗い方などに気を配りますが、

基本的には「高齢者の希望を尊重する」

「自分でできる部位は、極力自分で洗ってもらう」

ことを重視していきます。

 

介護入浴の介助がきつい…離職者が続出?介護の現状を徹底リポート!

 

「入浴介助はきつくて大変」

と言う人もたくさんいるのが現状です。

入浴介助は、体が自由に動かせない高齢者を

支えなければならないため、体力的な

負担の大きい仕事だといえます。

高齢者の介助を必要とする度合いにもよりますが、

対象となる人のペースに合わせて

動作の妨げにならないように注意したり、

場合によっては全体重を支えたりする

必要が出てきます。

 

また、浴室という場所柄、

狭くて湿度が高く暑いなかでの業務となるため

身体的な負担も大きくなります。

そのような環境下の力仕事ですから、

介助職は熱中症の危険も隣り合わせです。

 

さらに、浴室は濡れていて滑りやすいため、

高齢者も介助者もケガに

気をつけなくてはいけません。

 

また、入浴介助中は事故が起こりやすいため、

体力的な負担だけではなく精神的な負担も

大きくなります。

高齢者によって動作の癖や

持病の有無なども違うため、

ひとりひとりに適切な対応を

しなければなりません。

 

また、作業の段取りを念頭におきながら

入浴中の事故を防ぐための注意を

しなければならないため、

気を緩められない業務です。

 

常に相手の様子を観察しながら

配慮して介助を進めていく必要があり、

集中力や気遣いが求められます。

 

まとめ

 

今回は、入浴介助についてお話してきました。

入浴介助では、高齢者の健康と安全を

細かくチェックしながらサポートを

行っていきます。

そのうえで、日常動作を維持するために、

基本的に自分でできる部分は

自分でやってもらうことと、

高齢者の希望を尊重することが重要です。

 

介護者はその点をふまえつつ、

高齢者の気持ちに寄り添う姿勢を大切に、

入浴介助を行っていきましょう。