いわしの頭も信心、という言葉があります。
でもこれって流石に言い過ぎで
ちょっとした例えでしか無いんじゃないの?
なんて思ってしまうかもしれません。
でも地域によっては、
実際に節分の時にいわしを飾り、
またそのいわしを食べるという
風習がある地域もあります。
いわしの頭にヒイラギを刺したものを
飾るんですね。
実はこの習慣、はるか昔平安時代からある
きちんとした伝統とともにある風習の1つで、
もともと季節の変わり目にやってくる
邪気を払う役目を担っています。
なんでも先程触れた、
いわしの頭にヒイラギをさしたものは、
ヒイラギの葉といわしの臭いを
鬼が嫌っているとされていることから来ており
魔除けの意味があるんですね。
つまり節分にいわしを食べるのも
この魔除けの意味を持っているから
ということになります。
人間にももちろんいわしの独特の臭いが
苦手という人もいますから、
ちょっと納得しちゃいます。
そうそう、このとき飾るいわしは、
節分から2月の終わりまで飾り続けるのが
普通のようですよ。
もちろん食べるいわしとは別にして
飾り終えたものは焼いたり、
紙に包んでからゴミ箱へ。
一見奇妙なヒイラギいわしなのですが
臭いや物理的に尖って痛い葉を飾ることで
災難や不調から身を守ろう!
という考えから来ている昔の人の知恵なんですね。
節分にいわしを飾り、食べる地域は西日本が中心!おすすめレシピは?
では実際に節分の時にいわしを飾る
それからいわしを食べる地域は
一体日本のどの辺りなのでしょうか。
節分にいわしを飾る、食べる地域は
全体的に見ると西日本に集中しており
奈良県を中心とした関西方面が多いようです。
また関東や福島などの東日本でも
一部節分にいわしを飾り、
食べる風習が残っています。
中でも奈良県の方ではヒイラギいわしを
「やきさし」など、別名で呼ぶことも多いほど。
それだけ奈良県では古くから、
深くいわしを節分に食べることで
無病息災を祈るという意味や文化を
重視していたということになりますよね。
その中でもやはりおすすめのレシピは
最もシンプルで一般的ないわしの塩焼きが
ナンバーワンです。
いわしを焼くときの煙も鬼避けの効果があるんです!
用意するものはいわしと塩と至ってシンプルで
香りが苦手という人でない限りは
両面を焼くだけでお手軽に作れます。
フライパンとクッキングシートを使って
いわしを焼くと、煙も出にくくなるので
集合住宅に住んでいる人でも安心して
いわしを焼くことができますね。
いわしの節分レシピはこんなにあった!おいしく作ってしっかり魔除け!
焼くだけではもったいないいわし。
そこでここでは2月中、保存もしやすい
生姜煮と甘露煮の作り方をご紹介しましょう。
それから寒い時に嬉しいつみれ汁もチェック!
どれも臭いが気にならなくなるので
食べやすくなるという嬉しい効果も
あるんですよ。
まずはいわしの生姜煮から。
頭や内臓を取ったいわしを一旦熱湯にくぐらせて
千切り生姜、水、本みりん、醤油、お酢をあわせた
調味液で煮るだけ。
甘露煮も頭と内臓をとったいわしを
そのまま濃口醤油、みりん、お酒お酢、砂糖
水と生姜を入れて煮立てた鍋に入れて
味がしみるまでじっくり煮れば出来上がり!
どちらも簡単に保存が効く作り置きおかずなので
たっぷり味強めに作ると、一週間くらい
保存することができます。
いわしのつみれ汁は鱗や頭、
内臓と骨類をとったいわしを
フードプロセッサーでミンチにして
お団子状にします。
これを根菜たっぷりの味噌汁に入れるだけで
みんなが食べやすいつみれ汁の完成です。
ちょっとした手間はありますが、それ以上に
食べやすくなるのがポイントです。
節分を美味しいイワシ料理で迎えましょう!
まとめ
節分にいわしを食べる、飾るのはなぜか。
それはヒイラギとセットにすることで
鬼や災いを寄せ付けないという意味を
持っているからでした。
いわしのあの独特の匂いが鬼は苦手で
出入り口にかけておくことで
鬼や災から家を守ることができるんですね。