人間関係の壺

嘘も方便の語源とは!?意外に知らないそのルーツ!?聞いて驚くその深さ!?

 

あなたは「嘘も方便」

という言葉を知っていますか。

実際に会話の中で使ったことはなくても

聞いたことがあるのではないでしょうか。

 

「嘘も方便」とはことわざの1つです。

簡単に説明すると

「物事をスムーズに進ませるためには

時には嘘も必要」

というような意味になります。

なんとなくの意味はご存じかと思いますが、

なぜこのことわざが生まれたのか

考えたことはありますか。

 

今回は、そんな「嘘も方便」の

語源・ルーツについてご説明します。

 

嘘も方便の例、もう1度語源を理解してから正しく使うと効果てきめん

 

嘘も方便とは「嘘は悪いことだが、

時には嘘が必要になるときもある」

という意味でした。

 

では、どういったときに「嘘も方便」が

当てはまるのでしょうか。

例をご紹介します。

 

例)

・実家の母親から電話があり、

元気かと尋ねられたので、

風邪をひいていたが、

嘘も方便で元気だと応えた。

・女性に「いつも綺麗だね」

と言い続けると本当に綺麗になるらしい。

まさに嘘も方便だ。

・飲み会の席で、上司から

以前聞いたことがある話をされたが、

初めて聞いたような反応をした。

これも嘘も方便だ。

 

このように、嘘をつくことで

「誰かが救われた時」

「物事が円滑に進んだ時」

嘘も方便を使います。

 

実際に言葉として使っていなくても、

こういう場面はだれしもありますよね。

みんな知らず知らずのうちに

「嘘も方便」を使っているのです。

 

しかし、「嘘も方便」を間違って

使っている場合もよくあります。

それが「自分の利益のために嘘をつくこと」です。

 

例えば、「寝坊をして会社に

遅刻することになったが、

上司には体調が悪かったと嘘をついた」や

「友達に食事に誘われたが、行くのが

面倒だったため、用事があると嘘をついた」

場合などです。

 

この場合は「誰かが救われた時」や

「物事が円滑に進んだ時」ではなく、

「自分に都合のいいように嘘をついた」

場合となります。

このような時は「嘘も方便」とは

なりませんので注意しましょう。

 

嘘も方便の由来とは?「方便」にそのカギを解くキーワードが隠されている

 

では、「嘘も方便」とは

どのような由来があるのでしょう。

嘘も方便の由来には2つの説があります。

 

1.仏教用語

嘘も方便の「方便」とは

もともと仏教から生まれた言葉で、

「たとえ仏であっても民衆を

教え導くためには嘘をつくこともある」

という意味を持っています。

 

この「方便」という言葉は、

サンスクリット語の「ウパーヤ」が

漢字に訳されたとされており、

「(目的に)近づく・到達する・

便宜的な手段や方法」という意味を

持っています。

 

このことから嘘は方便という言葉が生まれ、

「便宜的な手段として

嘘が必要となる場合もある」

という意味で使われるようになりました。

 

2.有相方便

もうひとつは仏教用語である

「有相方便(うそうほうべん)」

という言葉を茶化してできたという説です。

「有相」というのは形があるもの

という意味で対義語は「無相」です。

 

仏が伝える真実とは

形のないもの(無相)であって、

そのままでは人間に伝えることができません。

それを言語や絵、仏像などに現した(有相)ものが、

真実ではないが真実に近い(方便である)

という意味です。

 

どちらの由来も「方便」という言葉が

キーワードになっています。

「方便」の言葉の意味をしっかりと理解して、

「嘘も方便」を読み解きましょう。

 

まとめ

 

嘘も方便の本来の意味やその由来を

学んだことがある人は

少ないのではないでしょうか。

 

嘘も方便は「誰かが救われた時」や

「物事が円滑に進んだ時」についた嘘であり、

「嘘は悪いことだけど、時には

嘘が必要になることもある」

という意味です。

 

決して自分に都合のいい嘘をついていい

という意味ではありませんので

注意しましょう。

 

また嘘も方便は仏教用語から

生まれた言葉でした。

「方便」という言葉に「(目的に)近づく」

という意味が隠されており、

それがキーワードとなっていました。

「嘘も方便」という言葉の語源・

ルーツをしっかりと覚えて、

本来の正しい意味で使っていきましょう。