健康(身体・心)の壺

コレが汗かぶれの原因?運動で汗!緊張で汗!汗も色々あるけれど徹底調査

 

急激な発汗が原因のあせもとは違い、

汗かぶれは肌が健康な状態であれば

発症しにくいとされています。

 

肌の最外層にある角層は水分を保持し、

外部からの異物の侵入・攻撃を防ぐ

バリアの役割を果たしています。

 

この役割がしっかり機能していれば、

自分の汗が皮膚に逆戻りしにくくなります。

つまり、汗かぶれが起こるのはバリア機能が

低下している証拠といえるのです。

 

バリア機能が衰える原因で多いのは

肌の乾燥です。

加齢とともに、角層細胞同士をつなぐ

角質細胞間脂質のセラミドや、

角質細胞内で水分を抱えこむ

天然保湿因子が減少していきます。

 

すると、肌の潤いは不足してしまい、

角層がひび割れたり、はがれたりして、

バリア機能が損なわれてしまいます。

 

バリア機能は女性ホルモンの影響も

受けていると考えられ、女性は20〜25歳を

ピークに少しずつ低下していき、

40代から急激に衰えてします。

 

紫外線、熱いお湯での入浴や洗顔、

皮膚の過度な洗浄や摩擦など

バリア機能を低下させる原因となります。

 

汗かぶれの症状から診る汗と皮膚の深い関係?汗を良くかく人ほどかぶれる?

 

また、かゆみに過敏になってしまう

ことも問題です。

バリア機能が低下すると、

防御反応としてかゆみを感じる

神経線維が皮膚の表面近くまで

伸びてきてします。

 

すると、わずかな刺激にも反応する

かゆみ過敏”になり、自分の汗や、

使い慣れた化粧品でもかゆみを

感じるようになってしまうのです。

 

皮膚を掻いてしまうと、角層はますます

破壊され、乾燥が進むという悪循環に

陥ってしまいます。

 

重症化すると、バリアが機能不全となる

バリア機能障害に陥ります。

すると、異物や細菌・ウイルスなど

病原体が侵入しやすくなり、

かぶれや伝染性膿痂疹(とびひ)などの

リスクがより高まるのです。

 

さらに近年の研究で、

皮膚から侵入したアレルゲン

(アレルギーの原因物質)が

アトピー性皮膚炎や食物アレルギーを

引き起こし、免疫バランスの異常を

もたらしたりすることがわかってきました。

免疫バランスの異常はがんや感染症の

リスクにもつながります。

肌のバリア機能を回復させるには、

日常生活でのケアがとても大切です。

 

保湿などのスキンケアをしても

症状が改善せず、特に肌が

ジクジクしている状態は、

すでにトラブルが重症化している

可能性があります。

この場合、セルフケアによる完治は

難しいので、皮膚科で適切な治療を

受けることが大切です。

 

汗かぶれ対策の第一歩?汗をかくかかないに限らず皮膚を清潔に保つこと

 

あせもや汗かぶれを予防するには

どうしたらよいでしょうか。

 

まず、汗をかいたら長時間、

皮膚に残さないようにしましょう。

できればシャワーなどでさっと洗い流し、

無理な場合はぬらしたタオルや

ハンカチで軽く押さえるようにして

拭き取ります。

 

しかし、市販の汗拭きシートは

成分が刺激になることがあるので

肌の弱い人は控えた方が良いでしょう。

 

下着や衣類は通気性・吸湿性のよい

綿などの素材を選びベルトなどで

締めつけすぎないように注意しましょう。

 

肌の乾燥は秋冬に起こるものと

思われがちですが、夏でもエアコンや

紫外線などの影響で乾燥が進んでしまいます。

夏にも適度な保湿を行うことが重要です。

肌のバリア機能が保たれていれば、

あせもや汗かぶれだけでなく、

アレルギーなどの予防にもなります。

 

乾燥を防ぎバリア機能を保つには、

入浴時に顔や体を洗う際にゴシゴシと

こすってはいけません。

洗浄剤は肌への刺激が少ないものを使います。

そして入浴して汗を拭いた後に、

保湿剤でしっかりスキンケアをしましょう。

 

保湿剤は、成分がなるべくシンプルで、

刺激になりにくいものがいいでしょう。

セラミドやヘパリン類似物質には、

皮膚のバリア機能を修復する作用があるので、

これらを主成分とするものを選ぶのも

オススメです。

夏場はベタつきにくいローションタイプや

泡状のフォームタイプが使いやすいかもしれません。

 

まとめ

 

今回は、汗かぶれについてお話してきました。

一般的に保湿剤は粘度の高いもののほうが

刺激性は低く、保湿力は高い傾向にある

とされています。

 

敏感肌や乾燥肌の人は、

夏でも冬でもクリームや乳液タイプの

ローションがおすすめです。

特に敏感肌の人は、低刺激のものを

選ぶと良いでしょう。

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